Chuwi LarkBox & LarkBox Pro

 かつてIndieGoGoでChuwiの初代LarkBoxを見た瞬間ポチって入手したのが2020年。地味に進化したLarkBox Proをホントに今更入手した。理由はMain Memoryが8GBになったから。価格は送料込み17000円。OSはWindows HOME。この半導体不足のあおりで高値になっているラズベリーパイより安い。うち、幾らがMicrosoftに入るのかは知らないけど、ホント製造業は儲からないね。

 スペック上、異なる点やわかった違いの比較。但し、一世代古い6GB世代のLarkBox Proのことは知らないからそこは欠落している。

項目旧LarkBox新LarkBox Pro
CPUIntel Celeron J4115Intel Celeron J4125
Base Clock1.8GHz2.0GHz
Main Memory6GB8GB
Storage128GB eMMC128GB M2.SATA
FAN制御ドライバインストール後動くOSインストール中にも動く
取得価格忘れたけど送料込み4万円くらい?17000円
LarkBox/LarkBox Pro比較

 旧LarkBoxが出た後、それまでNukeでぬくぬくしていたIntelが慌ててODM販売していた気がする。J4125なんて今ではもう何世代も遅れているけれど、Celeronなりの名機?名石?だったかと。

 ストレージに関しては、従来、内蔵のeMMCにWindows 10 Homeがインストールされていたが、どうもeMMCはやめて、Main Mamoryが+2GB, SSD128GBに変わった模様。なので、旧LarkBoxは底面にSSDを追加すると、eMMC分が別ドライブとして使えていたのが、LarkBox Proでは失われた。引き換えにメインメモリが2GB増えたのなら許容するし(普通のデスクトップのように可換ではないから)、余ったSSD128GBが性能のマシなUSBメモリとして使える。

 LarkBox/LarkBox Proにはファンが内蔵され、サーマルスロットリングが発生するのはかなりレア。ここが重要。他社製のファンレスのJ5100搭載機も購入したが、静かなのはよかったものの、そのリミッターがきつく、Windows Updateなどの際には400MHzのPCができてしまって日が暮れる。道具としては事実上使い物にならなかった。LarkBoxはWindows Updateの際にも、ベースクロック以上の(旧LarkBoxは2.4GHzあたり、新LarkBox Proは2.6GHz前後)速度で普通に動く。

 LarkBoxは持ち歩いても使った。必要なら手持ちのNexDock2あたりと組み合わせることもできるが、正直NexDock2の方が重いので、モバイルモニタとキーボードと合わせて運ぶ場合とかさばり具合はさして変わらない。それにケーブルお化けになるし。

百均のケースに突っ込んで持ち歩いている。右が無印LarkBox、左が8GB版Lark Box Pro

 この8GB版のLarkBox Pro、OSはWindows 10Homeと書かれていたが、最初の起動時にネットワークにつないでいたせいか、初期化時にMSのセットアッププログラムがWindows11 Home推奨してます、と出てきたので選択したら、Windows 10のデスクトップ画面は一度も見ずに、Windows 11で起動した。もちろんHome版だが。ちゃんとTPM2.0も見えている。

 Amazonジャパンの本機の評価やChuwiの運営するフォーラム記事を見ると、時期によってTPMが入れてないやつもあるようで、BIOS(uEFIって言ってるけどAMIの画面はBIOSだよなぁ)画面で、そのenableフラグが見えたり見えなかったり混乱している様が伺える。

 どこのサイトだったか忘れたが(つまり、ただの噂だが)、TPM2.0のチップは中国発のハードには入っておらず、ヨーロッパ産のには入ってる、なんて書き込みを読んだことがある。嘘くさい。Chuwiって中国以外でも製造しているのか?

 他の違いと言えば、ACアダプタの形が違う。どちらも12V2A固定で、コネクタだけUSB-Cにした奴だが、新しい方は縦長になって体積が増え、ケーブルは太くなった。まあ、スペックは同じだが、良いものになったと信じよう。

 …ここまで読み直して、まるでChuwiの回し者みたいなのでJ4115版で経験した欠点を。

 筐体のプラスチック素材が柔らかい。ネジを使うために雌ネジがプラスチックの台座に圧入してある。よくある、筒状の外側がセレーションでギザギザ仕上げ、内側にネジが切ってあるメタルを圧入しているのだが、何度もネジを開閉していると、セレーション部を受けているところがすぐガバガバになってネジで留められなくなる。SSDを留めるネジで顕著で、本体底部の蓋でSSDを抑える格好になって、接続不良が多発。新しいLarkBox Proがその辺の改良を受けたのかは不明。(旧機種は、プラリペアで修復した。)

 また、一度ファンを掃除しようとして分解を試みたが、基板を挟んでネジを閉めあっている部分が、雄雌が同時に回って分解できなかった(無理にやりたくなかった)。RS232Cのケーブルを留めるネジみたいな奴で基板を挟んである。(ここにはプラスチックは介在しない。)

 それと、メジャーアップデートがあると、画面が寝てしまって起きてくれないことがある。ものすごく気長にキー入力やマウスボタンを押して待てば起きるのかも知れないが、そこはCeleron。フリーズしたと思って何度も電源引っこ抜きましたよ。あの、黒い画面で点列が円を描いてくるくる回る画面でそうなると起きてきてくれない模様。

 新機種の方は、一日中つけっぱなしにしていると、ファンの音が大きくなる。軸受けの振動だと思う。冷えているとあまり気にならない(旧機種と同じ)ので、熱で何かが膨張すると起こるみたい。それでもまあ、オフィスで使っている分には全く気にならない。

 最終的にSSDは、旧機種で使っていた500GBのものを移植。臓器提供者である旧LarkBoxは、またまた他の機種からドナー提供されていた余剰SSD256GBにスペックダウン。ま、旧機種は内蔵eMMCが128GBあるし、現状特定の使い道は無いので問題ない。旧機種はWindows11 Home、新機種のOSはWindows11 Proに。もうデジタルライセンスは10個を超えているんだけど常時使うのは5台くらいだからまあいいか。LarkBoxは内部にHomeのライセンスキーがあるようなので、Homeを使う分には制限を圧迫しない。少し試して、重すぎたら元に戻す予定。

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