私自身の家は正月と言うものに何のこだわりもなく、おせち料理などといったものは全くつくらないが、私の両親の家では何かしら思うことがあるのだろう、毎年それらしいものを作る。でももう十年以上は、ホテルとか仕出し屋のおせち料理なるものをとり、そのまわりで雑煮とか筑前煮、鉢盛、かまぼこ、から揚げや茹でた海老なんかを揃えるような状態が続いている。
最近思うのは、年末のそばは良いとして、きっと年末年始は食品ロスが多いのだろうな、ってことだ。特に、おせち料理。高いけど、決しておいしくなくて、みみっちい。
出来合いのおせち料理なんかちっともおいしくない。いつも食べ慣れない食材、ってこともあるが、第一に冷えている。何が悲しくて冬に冷えた飯を食べるのか。それに各献立に使われる食材が必ずしも旬ではない。伊勢海老なんか、おせち調理に入れるためのサイズなんてのがあるみたい。今年のおせちにはなかったけど、刈り取られる小エビがかわいそうだ。こんなものなら食品サンプルで十分な気がする。鏡餅みたいに飾るだけのプラスチックで良いのではないか。何ならその中に真空パックした食材を入れても構わないが。
おせち料理が、それを作る女性陣の負担を正月くらいは減らそうとするための料理だとは聞いたことはある。そりゃ昔は煮炊きするのはたいへんだったんだろうと予想するが、いつの話?まあ、今でもおせち料理の周りを囲むメイン料理に手間がかかっているけど、買うものも増えた。そしてだいたい元旦から七日以内には必ずカレーを食べている気がする。鉢盛なんてのもさっさと焼いてお茶漬けで食べたりしてる。鍋もできそう。雑煮も餅も食べる機会は減ったなー。ここ二、三年は餅つき機も稼働してない。
まあ、私なんかが心配しなくても失われていく文化なんだろうけど、おせち料理を失えば、そこにノスタルジーを感じるのだろうか。献立くらいは、温かいものに見直していこうよ。
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